かつては中年期以降によく見られる症状でしたが、
現在においては若い世代の受診率が高まり、新たな社会問題とされつつあります。
2011年ころから健康系のテレビ番組やCM、
その他のメディアで急激に「逆流性食道炎」という名称が取り上げられるようになってきましたが、
これは自覚症状がほとんどないままかなりの人が患っていることが明らかになってきたためです。
それまでなんとなく体に不調は感じていた人の多くが、
この「逆流性食道炎」という病名や症状を聞いて「もしかして私も?」という気持ちになったことでしょう。
患者数が増えてきたこともあって、
それまでは謎の部分が多かった食道と胃の関係も多くの研究者によって多くのことが明らかにされました。

こちらの病気が起こる原因とされているのが「ストレス」「食生活の欧米化」「肥満などの健康問題」です。
これらは他の生活習慣病の原因としても非常によく知られている事項ですが、
逆流性食道炎の自覚症状がある人のほとんどがこれら三つのうちいくつかの要素を兼ね備えています。
中でも問題が大きいのが食生活の欧米化による影響です。
逆流性食道炎が起こる原因の一つが、胃酸が過剰に分泌されてしまうことですが、
肉類やその他の動物性脂質の高い食品は胃の中にとどまる時間が他の野菜などの食品に比べて長く、
消化を行うためにはかなり強い酸性をもつ胃液やたくさんの分量が必要となります。

つまり、日常的に消化に時間のかかる欧米的な食生活を送ってしまっていると、
胃の内部で常にたくさんの胃液が分泌されるように体質が変化してしまうため、
食べ物が入っていない空腹の時にも激しく胃液が出されるようになります。
それに加えて運動不足や前かがみの悪い姿勢といった腹圧を高める要素が加わると、
胃液の逆流を防ぐ下部食道括約筋が適切な働きをできなくなってしまうため、
胃液が食道方向に逆流してしまうという症状が生み出されてしまいます。

最近増えている逆流性食道炎では、食後2時間ほどのやや消化が
落ち着いた頃に急激に胃液がこみあげてくるというパターンが多くなっています。
過剰なストレスを受けている場合には胃の不調も同時に進行してしまうため、
胃液の大量分泌と逆流によって吐き気を感じたり、
かなり不快感の大きい酸っぱいレモン汁のような味を口の内部に感じるようになってしまいます。
若い世代の逆流性食道炎の場合、できるだけ薬による症状のおさえつけではなく、
根本的な食生活の改善など体質そのものをよくしていく方法が対処方法としては適切です。