怖い点としては、ほかの大きな病気のもととなってしまうことが非常に多くあるためです。
逆流性食道炎を発端とし、のちに重大な病気になるケースは非常に多いため、
現在症状が軽いからといってあまり甘く考えずできるだけ専門家の診断を早めに受けるようにしてください。
またこの病気は食道部分の不調ではない自覚症状が出ることがあります。
代表的なものに「咳」があり、ある時期から急激に咳が止まらなくなってしまい、
医師の診断を受けたらなんと肺ではなく胃酸の分泌が関係していたということもよくあるようです。

咳は本来肺に入り込んだ異物を体外に排出する働きをするものですが、
これは肺に直接入り込んだ異物のためばかりに起こることではありません。
胃酸の逆流が肺を刺激し、それが咳の症状として現れるということもあるのです。
咳が長引くことにより、慢性気管支炎やぜんそく、咽頭炎、喉頭炎という病気を引き起こしてしまうこともあるようです。

咳の他にもこの病気によって起こる症状として、背中の痛みや耳鳴り、膨満感やゲップといったこともあります。
咳や耳鳴りを感じてすぐに「逆流性食道炎かもしれない」とすぐに判断できる人は、
かなり医療に深く携わっている人でもそうそういません。
なので自覚症状から単純に判断をするのではなく、まずは総合的な医師の検査を受け、
そこから適切な方法を提案してもらうようにしましょう。

逆流性食道炎によって引き起こされる他の病気のうち、
最も怖いのが「胃がん」や「食道がん」といったがんへの進行の可能性が高まる「バレット食道」という状態です。
バレット食道とは、胃液の逆流が慢性的に継続することにより、
胃の上部の粘膜が食道下部にまで侵食し差し替わってしまうという状態のことです。
バレット食道が長く続いてしまうと、そこから胃がん・食道がんになってしまう危険性が急激に高くなるため、
早急に本格的な対策をしていくことが必要となります。
ただし、がんはそれまで正常であった細胞がある日突然にがん細胞に変わるというわけではなく、
異型上皮という細胞に変化をした後に進行をしていきます。

なのでもしバレット食道として診断されたときにはそれ以上上皮の変化が起きないように、
半年に一度くらいずつ精密検査を受けるようにして、
がんへの変化の兆しがないかどうかをしっかりと監視していくようにします。
万が一異型上皮への変化の兆しが認められた場合であっても、
発見が早期であればレーザー照射など比較的簡単な治療方法でその進行を止めることができます。